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10だってあるよ 

何故結果として好意的な人物となったんだろう

 

ぼくのともだち (白水Uブックス 184 海外小説の誘惑)

ぼくのともだち (白水Uブックス 184 海外小説の誘惑)

 

 ダメ男の金字塔なんていう帯がついている。それでもモラトリアムのようでそうでもないのだ。社会的に貧しい空気があったんだろう。出版されたのは1924、90年前で後十年で百年たつ。2005年に日本では出版されたようだが、アメリに似ているからだろうか。しかしなぜこれが暦のように入っているんだろうか。あてこすりを誰かにするにしても人物像の設定が混乱が第一目的で社会病理の解決に何もならない。

 

豊崎由美が解説を書いているが、違う視線や考え方を獲得することで感情的に一瞬優位に立てるぐらいで後は狡猾にふるまっても後悔しか主人公には起こらない。

女性でこのようにふるまうのは蛇がついているとか言われる。人に親切にすることで幸福になるらしいと主人公は思っているんだけど、それが寂しさを消してくれるともだちという存在と見返りの方が先に立っているようだ。